夢の内容に漠然とした既視感を抱く朝。夢の内容は覚えてないけれど、断片的な詳細は覚えている朝。夢の内容を恣にできた明晰夢を側む朝。夢の内容が切り替わる瞬間だけが印象として残った朝。
洗面器に栓をして蛇口を捻る。 水を溜めつつ、手紙をライターで燃やして燃え尽きる手前で水面に落とす。蛇口から流れ出る水道水の流れが、灰になったそれを粉砕して水を黒く染めていく。栓を抜いて流すと後悔と独占欲の残滓が洗面器に膠り付く。
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